1技能が再受験できる One Skill Retake スタート!

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※本記事は2022年7月13日のオンラインセミナーを元に作成しました。

講師のご紹介

川尻秀道 先生(ラウンジグループ株式会社 代表取締役兼CEO)

kawajirisensei

ラウンジグループ株式会社は、MBA・大学院留学支援サイト「MBA Lounge」、留学準備とビジネスの会員制コミュニティ「留学ラウンジ」、社会人のためのビジネススクール、語学スクールなどを運営しています。川尻先生はMBA留学に関する発信、エッセイ添削、面接対策などをご担当されています。

▼MBA留学のお役立ちサイトはこちらから▼

MBA留学なら。日本人カウンセラーによる出願対策。エッセイ添削、インタビュー対策、個別サポート。 (mbalounge.net)

本セミナーでは、MBA留学の準備をする上で必要な5つのことを解説いただきました。それでは、1つずつご紹介します。

①いつMBA留学をするのか、期限を決める

MBA留学の準備にはSMARTな目標設定が欠かせません。ここでいう“SMART”は以下の単語の頭文字を取っています。

Specific

Measurable

Attainable

Relevant

Time-Bound

1つ目は“Specific(明確である)”です。「いつかMBA留学する」という漠然とした目標ではなく、「2024年7月までにオーストラリアにMBA留学する」という具合に、具体的な目標をかかげることが大事です。

2005年ごろ、私(川尻先生)は「いつかオーストラリアにMBA留学したい」と考えていました。とはいえ仕事も忙しかったので、留学の具体的な時期は決めないまま、仕事の合間に英語の勉強をする日々を送っていました。そんなある日、英会話スクールの先生に以下の言葉を言われたのです。

“You should set a deadline for your dream.”

目標には期限がつきものなのに、「いつまでに」を設定しないまま、なんとなく英語の勉強をするのではダメなのだと気づきました。そうして私は「2007年には留学する!それ以降には延ばさない!」と決意し、IELTS対策などを本格的に始めました。

あのときの先生のひとことがなかったら、いつまでもズルズルと日本で英語の勉強をしていたかもしれません。皆さんもMBA留学を目指すのであれば、いつまでに実現させるのか、期限を設定するようにしてください。

目標設定で大切な“SMART”の2つ目は“Measurable(測定可能である)”です。「IELTSオーバーオールスコアで6.5を取る」など、数値で測定できる目標を設定してください。

3つ目は“Attainable(達成可能である)”です。今の自分の実力を考慮した上で、実現可能な目標を設定しましょう。もし今のIELTSスコアが6.0ならば、頑張って半年以内に6.5を取得することは可能、という感じです。

4つ目は“Relevant(手段として適切である)”です。IELTSに詳しい人に指導してもらう、予備校で集中的に対策をするなど、適切な手段を取ることが大事です。

5つ目は“Time-Bound(期限を設定している)”です。MBA留学に向けてダラダラと英語を勉強することがないよう、時間を決めて短期集中で準備をしましょう。

②ボキャブラリーと速読を強化する

英語学習において重要な2つのことは「語彙力の強化」と「簡単な文章を早く読むトレーニング」だと思っています。

とくにIELTSリーディングテストでは難しい文章が読めるかどうかより、早く読めるかどうかが大事です。リスニングテストでも問題文を早く読むことで解答しやすくなります。また、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング全てにおいてボキャブラリー対策は重要です。

IELTSに関する事前アンケートでは「スピーキング対策で最も苦労していて、リスニング対策は最も苦労が少ない」という声を多くいただいていました。しかし私が思うに、英語4技能の中で時間をかけて強化すべきはリーディングとリスニングです。

リーディングとリスニングでは、自分が知らなかった情報をインプットすることになります。一方でライティングとスピーキングは、リーディングとリスニングでインプットした「自分が知っている内容」をアウトプットするだけなので、意外と簡単なのです。

「こういう表現があるんだ」「こういう言い方ができるんだ」といったインプットを強化しないうちは、アウトプットが伸びることはありません。

インプット教材としておすすめなのは、アルク社の月刊誌“English Journal”です。インタビューの様子を音声で聞けたりするので、楽しみながら学べます。BBCの“6 Minute English”もリーディングとリスニング両方の対策として役立ちます。

③時間を効率よく使って勉強する

MBAの面接では以下の質問がよく出ます。

“Tell me the time when you work smarter not harder to accomplish something.”

MBA留学の準備は、一生懸命やることではなく、効率よくやることが大事です。週末にまとめて勉強するのではなく、毎日工夫しながら少しずつ勉強するほうがよいのです。

ライティング対策はどうしても机に向かってやらないといけないので、リーディングとリスニングは通勤時間を利用して、スピーキングは散歩やランニングをしながら、という感じにスキマ時間を利用することをおすすめします。

④「やっている気」になっていないか注意する

毎日勉強する中で、「やっている気」に浸るだけにならないようにしましょう。大切なのは何時間勉強したかではなく、学んだ内容が本当に頭の中に入っているかどうかです。

「何とかなる!」と楽観的になりすぎるのもダメですが、「自分はダメだ」と悲観的になりすぎるのもよくありません。自分に足りない部分を客観的に心配しながら対策をしてみてください。

何より大切なのは「誰でもできることを誰もできないくらいやる」ことです。

MBA留学をしたり、仕事で成功したりしている人は、その人しか知らない特別な何かをやっているわけではありません。ただ誰にでもできる当たり前のことを、誰にも真似できないくらいしっかりとやっているのです。

⑤自分を信じる

他人と比較せず、常にライバルは自分自身ということを覚えておいてください。「10年前の自分が今の自分を見たらどう思うだろう」「今の自分が10年後の自分を見たらどう思うだろう」私はそんなことを考えながら、過去と未来の自分へのプレッシャーと戦っています。

自分のことを一番理解しているのは自分のはずです。自分を信じて進んでください。

MBA留学に必要なIELTSスコア

MBA留学の条件となるIELTSのスコアは大学(大学院)やプログラムによって異なります。以下に主要な大学の条件となるIELTSオーバーオールスコアをまとめたので、ご参考にしてください。

オーバーオールスコア 7.5 以上

世界中のほぼ全てのMBAのプログラムに参加することが可能

【イギリス】ケンブリッジ大学

【アメリカ合衆国】コロンビア大学、イェール大学、ハーバード大学

オーバーオールスコア 7.0

世界中の90~95%のMBAのプログラムに参加することが可能

【イギリス】インペリアル・カレッジ・ロンドン

【オーストラリア】ニューサウスウェールズ大学、マッコリ―大学

【スペイン】IE ビジネススクール

オーバーオールスコア 6.5

世界中の60~70%のMBAのプログラムに参加することが可能

【シンガポール】シンガポール国立大学

【香港】香港大学

まとめ

MBA留学の準備をする上で重要な5つのポイントはおさえられましたか?今一度おさらいしてみましょう。

①いつMBA留学をするのか、期限を決める

②ボキャブラリーと速読を強化する

③時間を効率よく使って勉強する

④「やっている気」になっていないか注意する

⑤自分を信じる

目標を立てるときは“SMART”を忘れずに。

Specific (明確である)

Measurable (測定可能である)

Attainable (達成可能である)

Relevant (手段として適切である)

Time-Bound (期限を設定している)

皆さんのMBA留学を応援しています!