【IELTS勉強法】パート別試験対策やおすすめ参考書を紹介
IELTSは、英語圏での留学や就労・移住に役立つ、世界的に認知度の高い英語技能試験です。その世界的な知名度と実用性の高さから、近年では日本においても注目が高まっています。
今回は、IELTS初心者向けに、IELTSの基本情報からパート別の勉強法・試験対策、おすすめの参考書まで、一挙にご紹介します。
IELTSとは?
IELTSは、世界140カ国、年間350万人以上が受験している世界で最も権威ある英語試験のひとつで、英語圏での進学・就職・移住の際に英語力を証明する試験として広く採用されています。
|IELTSテストの種類~アカデミックとジェネラル・トレーニング~
IELTSには、「アカデミック・モジュール」と「ジェネラル・トレーニング・モジュール」の2種類があります。
アカデミック・モジュール
アカデミック・モジュール(以下アカデミック)は、大学や大学院への進学(留学)、または医療分野などの専門機関への就職を目指す人向けのテストです。試験は学術的な内容が中心で、それぞれの目的に対し必要とされる英語レベルに達しているかどうかが評価されます。
ジェネラル・トレーニング・モジュール
ジェネラル・トレーニング・モジュール(以下ジェネラル)は、英語圏(オーストラリア・ニュージーランド・カナダ)への移住を申請する人向けのテストです。試験は日常的なトピックを中心に出題され、英語圏での生活に困らない英語レベルに達しているかどうかが評価されます。
|IELTSには全4パートある
IELTSの試験は4つのパートからなっており、試験形式はコンピューター(コンピューター画面上の問題を読み、クリックとタイピングで解答)とペーパー(問題用紙を読み、解答用紙に記入する)から選ぶことが出来ます。試験の合計所要時間は約2時間45分(ペーパーで受験する場合は2時間55分)、その内訳は以下の通りです。
ライティング (60分)
リーディング (60分)
リスニング (30分)※ペーパーで受験するIELTSの場合は、解答転記時間10分があります。
スピーキング (11~14分)
なお、リスニングとスピーキングの内容はアカデミックとジェネラルで共通ですが、ライティングとリーディングについてはアカデミックとジェネラルで内容が異なります。
詳細は、公式HPでご確認ください。
|IELTSは1~9のバンドスコアで評価される
テストの成績はパートごとに出され、1から9まで0.5刻みのバンドスコアで評価されます。さらに、各パートのバンドスコアの平均値を「オーバーオール・バンドスコア」と呼び、このオーバーオール・バンドスコアが英語力の総合評価ということになります。
各スコアのレベルの目安は、公式HPでご確認ください。
IELTS勉強法と試験対策!独学で学べるのか?
IELTSの勉強法と試験対策をパート別に紹介します。各パートのポイントを確認して、効率的な学習に役立ててください。
|IELTS勉強法と試験対策~全パート共通
全パートに共通するものとして、現状レベルの確認や語彙力の強化をおすすめします。
現状レベルを確認
高スコア獲得に向けた勉強を始める前に、まずは現状の英語レベルを把握しましょう。 公式サイトにはオンラインでIELTSの4つ全てのパートを受験できる模擬テスト「IELTSプログレス・チェック」があります。 IELTSの専門採点者による評価とフィードバックレポートが送られてくるので、得意分野や弱点がよりわかりやすくなると同時に、試験の流れを掴むことにも役立つでしょう。
「IELTSプログレス・チェック」(フィードバック付き模擬テスト)をチェック▶
語彙力強化
語彙力は、IELTS全パートのスコアに大きく影響する学習要素です。特にアカデミックの試験には、日常生活ではあまり使わないような学術的な単語も多く含まれるため、高スコア取得のためには単語学習が欠かせません。日頃から習慣的に語彙力強化に取り組むとともに、IELTS頻出単語もしっかり押さえておきましょう。
|IELTS勉強法と試験対策~ライティング
ライティングでは英文構成に慣れることと、評価ポイントを押さえて正しく書けているか否かを認識することが大事です。
文の構成を考える練習
英語は、①導入②結論(主張)③根拠④再度結論(主張)の順番で構成される言語です。 この流れが日本語と異なるため、この順序で英文を組み立てる「思考」に慣れる必要があります。自然にこの順序の英文が出てくるように、練習を重ねておきましょう。
添削を受ける
ライティングについては、自己採点が難しいため専門家の採点や添削を受けるのが得策です。IELTSの公式サイトでは、ライティング・アシストサービスを提供しています。
IELTSライティング・アシストに申し込むと、本テストに準じた2つの練習タスクが送られてきます。自宅でタスク(制限時間60分)に取り組み、専門家からのレビューと採点結果の書かれた個人レポートが返されます。
個人レポートには、あなたの強みや弱み、専用に作成された行動計画などが明記されているため、最適なテスト対策のサポートになるはずです。
|IELTS勉強法と試験対策~リーディング
リーディングは、「読解力」と「速読力」を向上させることがポイントです。
多分野の文章を多く読む
読解力をアップするために、さまざまな分野の英文をできるだけ多く読んでおきましょう。 英文では、冒頭部分に重要な情報が記載されることが多いため、冒頭で書き手の意図を正しく把握することを意識するとよいでしょう。
時間を計って文章を読む
速く読む力を向上させるには、時間を計りながら読むトレーニングがおすすめです。IELTSは長文の出題が多いですが、速く読めるようになれば、その分回答に時間をかけることができます。
添削を受ける
IDPではライティングと同様リーディングも、専門家の採点や添削を受けることが出来るIELTSリーディング・アシストを提供しています。
仕組みはIELTSライティング・アシストと同じで、申込後に送られてくる練習タスクに取り組み(制限時間60分)提出します。専門家からの個人レポートには、あなたの強みや弱み、専用に作成された行動計画などが明記されているため、あなたに最適なテスト対策のサポートになるはずです。
|IELTS勉強法と試験対策~リスニング
リスニングでは、学術的・専門的な英語に慣れ、文脈で意味を汲み取る想像力を強化しましょう。
TEDの動画などで学術的・専門的な英語に慣れる
学術的・専門的な単語や表現、言い回しなどに慣れていないと全体の意味の理解が難しくなります。そういった専門的な英語に慣れるためには、TED Talksなどが役立ちます。TED TalksのYouTubeチャンネルから視聴すれば、再生速度の調整も可能なので、やや速めの速度にして耳を慣れさせておくと、本番のリスニングがラクになるでしょう。
聞き取れない単語があっても文脈から意味を想像する
リスニングでは、完璧に聞き取ることより、単語や前後の話などからうまく想像して理解できるようになっておくことが重要です。日頃から、この点を意識して練習やトレーニングを続けましょう。
|IELTS勉強法と試験対策~スピーキング
スピーキングは、ライティングと同じく英語独特の構成を意識することが大事です。
IELTSのサンプルで雰囲気を掴む
IELTSの公式YouTubeチャンネルでは、スピーキングテストサンプルを公開しています。
テストの雰囲気やイメージを掴むためにも、ぜひ一度チェックしてみてください。
5W1Hを意識して話す訓練をする
スピーキングテストでは、質問の5W1Hを聞き逃さないようにして、結論から始まる回答を簡潔に述べることが大切です。テスト本番の限られた時間の中で能力を最大限にアピールできるよう、しっかりと対策をしていきましょう。5W1Hとは、いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)の質問です。
IELTSを学ぶのにおすすめの教材
IELTSを学習する際に役立つおすすめの教材を紹介します。
|IELTS公式問題集【IDP Education IELTS公認問題集】
IELTSの問題集は、検索するとさまざまな会社から出版されたものが見つかりますが、学習の効率性を考えると、公式版を活用することをおすすめします。試験運営団体による公式問題に取り組み、入念な復習をして本番に臨みましょう。
\IELTS(アイエルツ)に挑戦する日本人受験生を応援する1冊/
IELTS共同オーナー及び試験実施主体であるIDP Education と英語資格試験スコアアップに定評のある専門校English Innovationsが協力して作成したIELTS公認問題集がついに完成&好評発売中です!

\10のおすすめポイント♪/
日本人受験生の9割が受験する、IELTSアカデミック・モジュールに特化
海外の大学入学要件として一般的な「オーバーオール6.5以上」を目指せる内容
完全模試(Practice Test)を2回分収録
4技能に分けて、出題形式、スコアUPに役立つルールを丁寧に解説
練習問題や実践問題も本番さながらの難易度と質を再現
ライティングは全12問に対して、中級レベルと上級レベルの2つのサンプルエッセイを掲載
リスニングとスピーキングの音声は、英語圏の様々なアクセントに慣れていただくため、英・米・豪・加のナレーターが収録
IELTSエキスパートが読者に寄り添うアドバイスが豊富
「コンピューター受験」と「ペーパー受験」の違いとぞれぞれの特長を解説
図やイラストつきで読者に分かりやすく、親しみやすい

\受験生の強い味方:IELTSを知り尽くした著者達/
『IDP公認のIELTSエキスパート達』が「日米で通算8,500人以上に英語試験対策を提供してきた実績のある専門学校English Innovations」とタッグを組み、本企画を立ち上げました。主なメンバーを紹介します。

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価格:¥3,520(出版社:桐原書店)
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|公式以外のIELTS教材
その他、各出版社から以下のようなIELTS教材も出ています。 ※これらの教材は公式版ではなく、IDPとして奨励している教材ではありません。
ケンブリッジのIELTS公式ガイド The Official Cambridge Guide to IELTS Pauline Cullen, Amanda French他 – 2019/01
Cambridge IELTS 13 Academic Student’s Book with Answers: Authentic Examination Papers (IELTS Practice Tests) Cambridge University Press – 2018/6/14
Barron’s IELTS Lin Lougheed -2019/03
IELTSブリティッシュ・カウンシル公認問題集 ブリティッシュ・カウンシル -2015/09
はじめてのIELTS 全パート総合対策 植田 一三(監修)、 小谷 延良 – 2015/9
IELTSスピーキング・ライティング完全攻略 田岡千明, 小谷延良他 – 2016/9
IELTS必須英単語4400 林功 、 小玉英央 – 2016/05
IELTSライティング完全対策 ディラシンハ,ゴヴィンディ、嶋津 幸樹、タクトピアIELTS研究チーム- 2018/09
IELTS完全対策&トリプル模試 セーラ モリカワ,ルーク ハリントン,平岡 麻里-2014/08
実践IELTS技能別問題集ライティング 河野 太一-2017/08
完全攻略!IELTS 河野 太 一 – 2016/06
文脈で覚えるIELTS英単語 ジョン グラント,マイケル サンダークリフ,土橋 健一郎-2019/02
IELTS32のドリル+模試 松本 恵美子, 浜田 英夫,アンソニー アラン、ケビン ダン -2017/05
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まとめ
日本でも年々認知度が高まってきているIELTSは、4技能すべての英語力が問われるため、幅広い対策が必要となるテストです。自分の強みと弱点を把握し、ご紹介したツールを有効に活用しながら効率的な学習を進めていきましょう。
IELTS学習の最初のステップとして、まずは公式サンプルテスト(無料)をぜひお試しください。