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「スコアが思うように伸びない」「独学で勉強していて相談する場所がない」など勉強を進める中で悩みを抱えていらっしゃる方も少なくありません。そこで本記事では、よくあるお悩みをIELTSの専門家、小玉先生に答えていただきました。

相談に答えてくれた方:小玉 英央 先生
ニューヨーク州立大学プラッツバーグ校コミュニケーション学部卒業。中学・高校の講師を経てLINGO L.L.C.に入社。IELTSやTOEFLの対策講座を10年以上担当。実践的で分かりやすい授業が確実に得点力を伸ばすと好評です。先日、IDPにて受験したIELTSでは、Overall 8.5を取得。
LINGO L.L.C.公式サイト

目標スコア達成に欠かせないスコアバランスを知ろう

小玉先生:大前提として、目標のスコアに対して、どのようなバランスを目指せば良いのか知っておくことが大切です。 

下記は、目指すべきスコアバランスの例を示したものです。

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英語学習の多くを日本で行ってきた「国内ベース」の方は、高いスコアを取りやすいListeningとReadingを伸ばして、Overallの目標達成を狙うのがおすすめです。例えば、Overall 7.0を目指す場合、Listening 7.0とReading 8.0を目標にします。そうすると、WritingとSpeakingで6.0以上を死守できれば、Overall 7.0を達成できるわけです。

一方、幼い頃から英語に触れていたり、海外経験がある「海外ベース」の方におすすめのスコアバランスは少し異なります。実践で培ってきたListeningとSpeakingを強みとして活かし、Overallの目標達成を目指すのがよいでしょう。

苦手なセクションがあったとしても、他の得意なものでカバーすればOverallの目標は達成できるので、自分の得意・不得意をもとに理想のスコアバランスを考えた上で、対策の戦略を立てましょう。

Listeningのお悩み

・ 速いスピードのリスニングについていけず苦戦しています。
・ Listeningが壊滅的に苦手なのですが、対策方法はありますか?

小玉先生:自分が必要な正解数を理解しましょう。例えば、Listeningで7.0以上のスコアを目指す場合には、40問中30問以上の正解が求められます。

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まずは、音声を単語として認識するためにディクテーションをおすすめしています。必要なのは、IELTSの問題集など、音声とスクリプトが揃っている教材です。1分間の音声を繰り返し流して、聞き取れた単語をすべて書き出していきます。Listeningが苦手な方は10〜15回を目安に、もう聞き取れる単語がない! というところまで続けてください。 

次に、書き出した単語とスクリプトを照らし合わせ、聞き取れなかった単語や音を振り返ってみてください。私自身にも経験がありますが、自分の頭の中でイメージしている音と、実際にネイティブが発音する音は違うことがあります。ディクテーションを通して、自分がキャッチしづらい音、自分の弱点を洗い出しましょう。

その後、スクリプトを読みながら、英語の音声と自分の発音を重ね合わせるように練習するオーバーラッピングを行ったり、意味を理解した上でのシャドーイングをしたりすると、より効果的です。聞き取れない音をなくすことが、リスニングスコアアップの第一歩です。

Readingのお悩み

・ 内容が専門的すぎてどこから手をつけたら良いかわかりません。
・ 時間内に解き終わりません。

小玉先生:Reading も正解数の目安を確認しておきましょう。AcademicとGeneralでは、必要な正解数が違ってくるので、ご注意ください。

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60分で3パッセージを解く必要があるので、たしかに時間はタイトです。しかし、個人的にはすべてを解き終えることにこだわらなくてもよいと考えています。IELTSは満点を目指す試験ではありません。例えば、Readingで7.0を目指す場合、10問は間違えても大丈夫です。

すべてを理解しようとして、全体をななめ読みするスキミングや、拾い読みをするスキャニングに集中してしまうと、答えをなかなか導きだせず、逆に正解率を下げてしまうことがあります。設問をチェックしてから本文を読み、本文の順番通りに解き進めていくのが1番だと思います。

IELTSのReadingで受験者が得点を伸ばしやすいのが「NOT GIVEN問題」と「抜き出し問題」です。これらは、40 問中15〜20問出題されることが多いです。時間が足りない場合は、正解数を上げやすい問題形式を優先することを意識しましょう。

また、Readingのスコアを上げるには、英語力そのものを高めることも重要です。市販の単語帳や問題集を使って、単語力を強化して文構造の理解度を高め、英語の基礎力を磨いていきましょう。特に、精読と速読や音読といった本文を読むトレーニングを継続することが重要です。速く正確に読む力をつけてください。

Writingのお悩み

・ 効果的な勉強方法が知りたいです。英文をひたすら書き写すのは効果的ですか?
・ 目標スコアを目指すため、何をすればいいですか?

小玉先生:Writingではタスクが2つ出題され、Task1よりTask2の方が配点が高くなっています。Writingの4つの評価基準を理解しておきましょう。 

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正解の形が一つではないWritingは、独学での対策が難しいかと思います。Writingでおすすめなのが、お手本となるサンプル答案を入手してとにかく真似することです。問題タイプごとに自分なりの型を作れるようになるまで書き続けてください。可能であれば、IELTSの採点基準を知る先生に添削してもらえると、上達のスピードがアップします。

書く内容はシンプルに考えることがポイントです。小難しい理論を展開するよりも、説明しやすいアイデアを出してください。私が普段教えているIELTS講座では、「まずは小学生に伝えるくらいの簡単な内容を英語にしてみましょう」とアドバイスしています。また、日本語をそのまま英語に訳そうとして、意味が取れない文章にならないよう気をつけてください。

Speakingのお悩み

・ 自分でできる対策はありますか?
・ 話に詰まってしまいます。スラスラと話せる練習方法を教えて欲しいです。

小玉先生:Speakingも4つの評価基準を抑えておきましょう。

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独学での勉強法として、独り言がおすすめです。朝起きてから寝るまでに起こった出来事などをひたすら自分で話してみましょう。テーマはなんでも良いので、とにかく英語で話し続けてみてください。

話に詰まってしまう場合、難しすぎることを言おうとしていないか振り返ってみてください。日本語で思いついたことをそのまま英語で話そうとしても無理がありますので、自分が使える英語の範囲で、話す内容を考えることを意識してください。

IELTSでは、専門知識が問われることはなく、基本的にはテーマに沿っていれば何を話してもOKです。シンプルでもいいので、確実に伝わる英語を話すようにしてみてください。また、抽象的なことは最小限にして、過去のエピソードなどの具体例をスムーズに喋るようにしましょう。

英語で話すことに慣れたら、IELTSの参考書でSpeaking試験のトピック例やパターン、試験の流れを確認し、イメージトレーニングをしていきましょう。


まとめ

IELTSは基礎的な英語力を測る試験なので、小手先のテクニックで簡単にスコアアップできるわけではありません。しかし、各技能のポイントを知っておくことで、戦略が立てやすくなるのではないでしょうか。みなさんが1日も早くスコアを達成できるよう、応援しています!